ソ連空母建造前史5〜プロジェクト85・PBIA

←ソ連空母建造前史4 10ヶ年艦隊整備計画で空母導入が否定された事に続いて、ソ連の空母にとっては不幸なことに最大の後ろ盾であったニコライ・クズネツォフが失脚するという出来事が1947年に起こった。1939年4月28日に海軍人民委員に就任して以来強力に空母…

ソ連空母建造前史4〜K案・特別委員会案・プロジェクト69AV

←ソ連空母建造前史3 前回はグラーフ・ツェッペリンについて取り上げたが、彼がソ連に与えたの影響は独ソ戦終結前の1944年のうちに現れている。日本でもそれなりに有名な、コストロミノフ技術少尉が卒業論文としてまとめた所謂”K案”がそれである。 (↑K案) こ…

ソ連空母建造前史3〜グラーフ・ツェッペリン

←ソ連空母建造前史2 前回でもソ連がドイツ視察を行った際に建造中の空母グラーフ・ツェッペリンを見学するなど一定の興味を抱いていたことが伺えるエピソードを紹介したが、このグラーフ・ツェッペリンはソ連の空母研究に少なからず影響を及ぼしているので独…

ソ連空母建造前史2〜航空戦艦/プロジェクト71/プロジェクト72

←ソ連空母建造前史1 イズマイル改造案からコムソモーレツ改造案に至るまでの最初期の一連の空母建造計画の次に訪れた空母保有の機運は、1930年代の海軍力増強計画の策定であった。 1938年〜1942年の第3次五カ年計画と関連して1930年代にソ連は海軍力増強のた…

ソ連空母建造前史1〜イズマイル/ポルタヴァ/コムソモーレツ

ソ連の空母建造についてはモスクワ級からウリヤノフスク級に至るまでの経緯は比較的知られていますが、曲がりなりにも一種の空母としてモスクワ級が結実するまでに生まれた有象無象の計画についてはあまり知られていないようです。時代的にも自分の趣味対象…

ゼレノドリスク工場は黒海艦隊向けにプロジェクト22160コルベットの3番艦を建造する

(FLOTPROMより) プロジェクト22160は領海の防衛・排他的経済水域のパトロール・密輸や海賊の取り締まり・海難事故被害者の捜索及び支援・環境モニタリングの為に設計いる。排水量1300トンという小型の艦船であるにも関わらず、プロジェクト22160は80人の乗組…

 改キロ級からの巡航ミサイル攻撃の疑問

Flot.comより 専門家はロシアの最新鋭潜水艦” ロストフ・ナ・ドヌー”がISILに対して行ったカリブルミサイルの発射について疑問を抱いています。専門家によると、攻撃が行われたとされる日に” ロストフ・ナ・ドヌー”はミサイルをISILが首都と称するラッカに対…

ロシアがISILに対して実施中の一連の巡航ミサイル攻撃についての雑感

現在ロシア軍は水上戦闘艦・潜水艦・航空機からISILに対して巡航ミサイル攻撃を行っています。 一連の攻撃の火蓋を切ったのは、カスピ小艦隊でした。警備艦ダゲスタン(ゲパルト型/プロジェクト11661K)及び麾下の小型ロケット艦ブヤンM3隻の合計4隻が10月7…

ズヴェズドーチカ工場は”世界最速の潜水艦”の解体を完了した

セヴェロドヴィンスクの修理工場”ズヴェズドーチカ”は歴史上世界最速であり、”金魚”と渾名されたプロジェクト661原子力潜水艦K-222(パパ型巡航ミサイル原潜)の解体を完全に完了しました。 (↑K-222 巡航ミサイル原潜) - 【"Звездочка" завершила утилизац…

ロシアはヨーロッパ通常戦力条約を完全に脱退する

Военное.РФ の記事によると、ロシアはヨーロッパ通常戦力条約を完全に脱退するようです。 - NATO事務総長イェンス・ストルテンベルグ氏はブリュッセルで行われたプレスカンファレンスでロシアののヨーロッパ通常戦力条約(CFE条約)脱退について言及した。 氏…

ウクライナ情勢に関してロシア下院議員へのインタビュー

イズベスチヤにロシア下院防衛委員会に属するFranz Klintsevich氏が受けたインタビューが掲載されていました。テーマは主にウクライナに関するもので、混迷を極めるウクライナ情勢に関して”政界の有識者”がどの様に事態を認識しているのかが垣間見えるもので…

INF全廃条約はロシアの戦略を損ねる

前ロシア連邦軍参謀総長のユーリー・バルエフスキーが「INF全廃条約の遵守はロシアの戦略の利益とはならない」と述べたとВоенное.РФが報じています。 INF全廃条約に関しては米露双方が継続的な合意違反を行っているとも言われている。 専門家たちは軍事的指…

ロシアは新たなミサイル追跡艦を開発する

Flot.comの記事によると、ロシアは新しいミサイル追跡艦を建造する予定があるということです。(以下記事翻訳) (↑ミサイル追跡艦 "マーシャル・クリロフ") ロシアは他国の戦略兵器やミサイル防衛システムの挙動を監視するための新たな装備を開発する。装…

ロシアはミストラル級にKa-52Kの搭載を計画している

イズベスチヤの報道によると、ロシアはミストラル級の搭載ヘリとしてKa-52の海軍版を用意する計画があるとのことです。 (↑Ka-52"アリゲーター") 国防大臣代理のユーリー・ボリソフ氏はProgress Arsenyev Aviation社を訪問中にKa-52"アリゲーター"を陸軍に…

潜水艦"ドミトリー・ドンスコイ"近況

Flot.comより、プロジェクト941UM"ドミトリー・ドンスコイ"に関する近況です。 - 2014年6月9日の朝に戦略原潜(SSBN)"ドミトリー・ドンスコイ"―プロジェクト941"アクラ"型―は出港した。この件に関し中央海軍ポータルは北方艦隊の情報源より情報を得ている。 …

ロシア向けミストラル級はロシア製衛星通信システムを搭載する

Flot.comによると、ロシア向けミストラル級にはフランス製の旧式衛星通信システム”シラクス(Syracuse)”の代わりにロシア製の”ケンタウルス”が搭載されるとのことです。 (↑ミストラル級) 元々はロシア向けミストラル級も西側の衛星通信システム”シラクス”の…

回避行動中の潜水艦による魚雷発射についてロシアは研究している

イズベスチヤが「ロシア海軍の魚雷は敵を回避中に発射可能となり、ロシアの潜水艦隊は戦闘で有利になるでしょう。」と銘打って記事を書いていました。 ロシアの潜水艦技術は、敵の兵器を回避しながら安全に魚雷を発射する技術を取得しなければなりません。海…

フランスはロシア向けミストラル級へSENIT-9システムを供給する

RIAノーボスチの報道によると、フランスはロシア向けミストラル級へSENIT-9を予定通り供給する意向だということです。 (↑ミストラル級) 統合造船業営団の情報源はRIAノーボスチに対して、ウクライナに対するロシアの行動を受けてフランスはロシア向けミス…

ロシア軍は北極海に軍管区を設立する

2014年12月までに北極海に北方艦隊を中核とした新しい軍管区を設立すると海軍中央ポータルflot.comが報じています。 新設される軍管区の主要な任務は北極圏におけるロシア連邦の権益を保護することです。2014年12月までに北方艦隊は西部軍管区を離れ新軍管区…

ロシアはジブチとベトナムとの間で入港手続き簡略化の合意を結ぶ

イタルタス通信によると、ロシア国防省はベトナムとジブチの軍事当局とそれぞれの港におけるロシア海軍艦艇の入港手続き簡略化に合意することを計画しているとのこと。「手続き簡略化の準備は高い水準で整っています。より正確に言えば、この合意は今年中に…

ロシア海軍はロプーチャ級大型揚陸艦を維持する

RIAノーボスチによると、ショイグ国防相は老朽化するロプーチャ級揚陸艦を維持していく方針を明かしました。 ショイグ国防相は、現在19隻の大型揚陸艦がロシア海軍で処分されようとしていると前置きした上で 「この種の艦船の平均的な寿命は25年以上です。現…

ウクライナが黒海艦隊の撤退を要求することを示唆

Flot.comによると、ウクライナの臨時外務大臣Андрей Дещицаはクリミア半島からの黒海艦隊撤退の可能性を示唆したとのことです。 「我々はウクライナとロシアの法的枠組みの状態を真剣に見直す必要があります。これは合意の全体に渡って適用されます。こうい…

北方艦隊は北極海のロシア国境の安全保障において十分ではない

RIAノーボスチによると、1月23日、Academy of Geopolitical Problemsの副所長Konstantin Sivkovは北方艦隊は北極海におけるロシア国境の安全保障任務を完全には遂行できないと語りました。 以前、ロシア国防相のセルゲイ・ショイグは「北極海のインフラスト…

イランがロシアとのS-300を巡る契約の正当性を改めて主張

RIAノーボスチによると、12月17日、駐ロシア大使はロシアメディアに対して「テヘランはロシアとのS-300の供給を巡る契約を信じており、その性能を期待しています。イランは署名された防御兵器の供給に関する契約が正当なものであると信じています。その意味…

ロシア国防省は小型UAV”エレロン-3SV”を購入する

RIAノーボスチによると、ロシア国防省は企業”エニックス”と34機のドローンを含む無人航空機(UAV)の”エレロン-3SV”(Элерон-3СВ)複合体を1億ルーブル以上の価格で購入することに合意しました。 主任設計士のミハイル・ザヴァリーはノーボスチに「私達はこれ…

2013年中にSLBM”ブラヴァー”の追加発射は行われない

RIAノーボスチによると、2013年内にはSLBM”ブラヴァー”を追加で発射することはないとのこと。 (↑”ブラヴァー”の発射) 現時点では、作業は前回の失敗した発射―9月6日に北海の”アレクサンドル・ネフスキー”で行われ2分間の飛行を行ったが、ブラヴァーのオン…

ボレイ級は攻撃型原潜としては運用されないだろう

先に伝えた記事の続報で、ブラヴァーSLBMの無いボレイ級についての処遇に関してです。 海軍中央ポータルFLOT.comによると、ボレイ級が多目的原潜として運用されるかもしれないというのは誤りだということです。 「一部のメディアが報じている、”ボレイ級戦略…

ロシア海軍はボレイ級戦略原潜を一時的に多目的潜水艦として運用する?

RIAノーボスチによると、ロシア海軍は一時的にプロジェクト955のボレイ級の2番艦K-550”アレクサンドル・ネフスキー”と3番艦”ウラジミール・モノマーフ”を戦略原潜としてではなく多目的攻撃原潜として運用する可能性があるとのこと。 (↑ボレイ級戦略原潜) …

空母”ヴィクラマーディティヤ”は2014年2月にインドに到着する

RIAノーボスチによると、現在ロシアでSTOBAR空母へと改装中の空母”ヴィクラマーディティヤ”は2013年11月15日にインド側へ引き渡され、その後にインドへと回航されるということです。 「インドへ11月15日に引き渡しが予定されている空母ヴィクラマーディティ…

北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイルの発射を行った

Flot.comによると10月4日にロシア海軍北方艦隊は戦闘訓練の計画に従ってバレンツ海中央部の標的に8発の巡航ミサイルを発射したとのこと。 (↑ピョートル・ヴェリーキイ) 標的は60〜400kmの距離に設置され、首尾よく破壊に成功したとのこと。ミサイル発射は…