2016-01-01から1年間の記事一覧

ソ連空母建造前史4〜K案・特別委員会案・プロジェクト69AV

←ソ連空母建造前史3 前回はグラーフ・ツェッペリンについて取り上げたが、彼がソ連に与えたの影響は独ソ戦終結前の1944年のうちに現れている。日本でもそれなりに有名な、コストロミノフ技術少尉が卒業論文としてまとめた所謂”K案”がそれである。 (↑K案) こ…

ソ連空母建造前史3〜グラーフ・ツェッペリン

←ソ連空母建造前史2 前回でもソ連がドイツ視察を行った際に建造中の空母グラーフ・ツェッペリンを見学するなど一定の興味を抱いていたことが伺えるエピソードを紹介したが、このグラーフ・ツェッペリンはソ連の空母研究に少なからず影響を及ぼしているので独…

ソ連空母建造前史2〜航空戦艦/プロジェクト71/プロジェクト72

←ソ連空母建造前史1 イズマイル改造案からコムソモーレツ改造案に至るまでの最初期の一連の空母建造計画の次に訪れた空母保有の機運は、1930年代の海軍力増強計画の策定であった。 1938年〜1942年の第3次五カ年計画と関連して1930年代にソ連は海軍力増強のた…

ソ連空母建造前史1〜イズマイル/ポルタヴァ/コムソモーレツ

ソ連の空母建造についてはモスクワ級からウリヤノフスク級に至るまでの経緯は比較的知られていますが、曲がりなりにも一種の空母としてモスクワ級が結実するまでに生まれた有象無象の計画についてはあまり知られていないようです。時代的にも自分の趣味対象…

ゼレノドリスク工場は黒海艦隊向けにプロジェクト22160コルベットの3番艦を建造する

(FLOTPROMより) プロジェクト22160は領海の防衛・排他的経済水域のパトロール・密輸や海賊の取り締まり・海難事故被害者の捜索及び支援・環境モニタリングの為に設計いる。排水量1300トンという小型の艦船であるにも関わらず、プロジェクト22160は80人の乗組…