「PCC-772 天安」沈没について李明博は「断固として対処する」と語った

 3月27日に全没したコルベット「PCC-772 天安」絡みの事件は政治的なものへと発展しつつ有ります。韓国大統領李明博は19日朝に「大統領として沈没原因を最後までつぶさに明らかにする。その結果に対し、一寸も揺るぎなく断固として対処する」とインターネットラジオで語りました。

 「PCC-772 天安」の艦体後部は既に引き上げられていますが、まだ韓国側は沈没原因を特定する物証を得ていません。これから国際調査団共に調査を行うことになっています。韓国国内ではマスコミが「北朝鮮関与論」を積極的に流しています。また、引き上げられた艦体後部の分断面の形状から「魚雷攻撃の可能性が高い」とする人もいますが魚雷攻撃と断定づけるには経過が不審な点もあります。魚雷攻撃とともに触雷の可能性も忘れてはいけません。が、未だ持って原因は不明です。金韓国国防相は19日の答弁で「現時点での推定では、その(魚雷攻撃か触雷の)可能性が非常に高いとみている」と語りました。

 大統領が「断固として対処する」と表明したのは地方選対策かもしれませんが、韓国政府と北朝鮮の出方によっては再び両軍の部隊が戦火を交える結果になるかもしれません(「戦争」ではなく朝鮮戦争以後あった小競り合い程度の、ですが)。ちなみに北朝鮮は今回の沈没事故について大きな報道はしていません。