1ヶ月の延期ののち遂にiPad発売!

 突然の発売延期のお知らせ。それから1ヶ月。今日はiPadの発売日です。5月28日午前8時から発売が始まり、発売前夜からApple Storeなどには行列ができるまでの人気。Appleの戦略はiPadに注目を引き付けることに成功した点で予定通りのスタートを切れたと言えるでしょう。

 さてさて、Apple信者ファンの聖地、Apple Store Ginzaでは8時の時点で1200人以上の行列ができたとか。7時の時は”1000人以上”程度だったというから、1時間で200人弱は増えたことに(ASCII.jp)。店舗前はとにかく人だらけでAppleが用意したプレスバッチが不足するほどだったそうで、これもマスコミの効果かとひとしきり納得。行列そのものはマスコミが騒ごうとそうでなかろうと勝手にできますが、プレスバッチはマスコミが騒がないと無くならないですしね。ただ、これも仕方ないんですがマスコミっていつも発売直前になると突然ニュースで取り上げたりするから、爆発的にこうなっちゃうと言うか・・・・・。で、店員と行列が歓声を上げてテンションをあげつつ恒例のカウントダウンを行い群集は店内へ突入(いや、ちゃんと先頭の人から店員が誘導してますがね)。店舗内のスタッフは全員おそろいの青い服でお出迎え。行列の先頭の人はマスコミの取材責めにあうと言う見慣れた光景が今回も展開されています。面倒だったらあえて2番目3番目4番目5番目に並ぶのもアリか。Apple Store Ginzaの1階入口付近にiPadデモ機が用意されていたとのことですが、そのうち1台は3G+Wi-Fiモデル(ただしSIM無し)だったようです(3G付きモデルは裏面に安定した通信のために黒いバーが有ります)。

 表参道店には孫社長自らがカウントダウンを行ったとのよし。孫社長お気に入りアプリは”Map”で、「地図が大きくなるだけでも感動する」「Wi-FiモデルのiPadGPSを備えていないため、使いこなす人であれば現在位置を正しく表示できるGPS付きの3G+Wi-Fiモデルがいいのではないか」とおっしゃられたそうな。予約でも3G+Wi-Fiの比率が高かったそうです。3GアリかWi-Fiだけかの議論はこちらあちらで。

iPadには3Gモデルにプリペイドプランも用意されています。Apple Storeで3G付きモデルを買った場合はSoftBankでの契約になります。

 iPadは従来のネットブックとは一線を画す製品です。技術的にもそうですが、なんといっても”パソコンじゃない”点です。ネットブックは外に持ち出して使用することを前提として作られた製品であるにも関わらず、システムはパソコンの物を引き継いでいました。一方のiPadは独自にチューンされたシステムを搭載しているので使い勝手等での大幅な向上が見込めるわけです。iPhoneOS 3ではシングルタスクですが、それでも「情報を消費するツール」として考えると大した問題にはならないでしょうし、むしろトラブルが少なくて老人や子供などにも使い易くなるかもしれません。そもそもパソコンのシステム、例えばMS-DOSもその設計思想は大型コンピュータ用OSのUNIXから引き継いだもので、個人用コンピューターのOSとして最適化されてるかといえばさもあらず。iPadUNIXから続く鎖を断ち切ることに成功するかもしれません。クラウド意識していると言うことも特徴です。単体では非力なiPadでもネットワークを介することで大幅に能力を向上させることが可能になります。もちろん、パソコンでもiPhoneでも同じことをできます。が、パソコンは持ち出すのには適さずiPhoneは本格的な作業に向きません。iPadはその隙間にぴったりと入り込むことにできる製品ではないでしょうか。今は主に”2台目”を意識しているiPadですがもしかしたら近い将来のうちにライトユーザーのパソコンはiPadのような形態の製品にとって変わられているかもしれません。なぜなら、「情報を消費する」ことにおいてはパソコンよりもiPadの方が明らかに適しているからです。

 iPad、これからが楽しみな製品です。