新しいタルワー級フリゲート3隻のテストが行われる

 インド海軍向けにロシアが追加建造しているタルワー級フリゲート(プロジェクト11356)の試験が行われているようです。

 RIAノーボスチ---インド海軍のフリゲート艦はカリーニングラードでテストされる

 バルト海沿岸、カリーニングラードの造船所”ヤンタリ造船所”で建造されている3隻のうち最初のタルワー級フリゲートが3月5日に係留テストをクリアしたと造船所の広報官セルゲイ・ミハイロフはノーボスチに伝えました。「このテストにはフリゲート建造に関わったほぼすべての人員が参加します」彼は述べました。「5月に全てのテストが完了するまで試験は続行されるでしょう」。


 今回の3隻のタルワー級は2003〜2004年に掛けて建造された3隻のタルワー級フリゲートの改良型です。前回のタルワー級フリゲート3隻はサンクトペテルブルクのバルチースキィ・ザヴォートで建造されています。前ロット分は既にインド海軍で就役しており、追加ロットが出来上がりつつある段階です。
 ロシア国境警備隊クリヴァクIII型(プロジェクト1135.1)をベースに大幅に改造を加えたのが本級で、ロシア海軍向けに建造中のアドミラル・ゴルシコフ級フリゲート(プロジェクト22350)のベースモデルでもあります。インド海軍ということで、改良型タルワー級はロシアインド共同開発のブラモス超音速対艦巡航ミサイルを装備するようです(前ロットの艦はロシア製クラブN対艦巡航ミサイルを装備)。艦対空ミサイルシステムとしては前ロット艦ではランチャー方式のシュチル1を装備します。この他新規設計のステルスシールド型砲塔を備えるA-190E型100mm単装砲、伝統的なRBU-6000爆雷投射器、533mm短魚雷発射器などを装備。
 シュチル1SAMのランチャーがステルス性を損なっていますが、外見はステルス性を意識したデザインであり、VLSを採用するゴルシコフ級ではさらにRCSが減少するでしょう。対潜・対空・対艦と汎用的に使える近代的な艦です。なお、ゴルシコフ級の輸出型としてはタルワー級とは別にプロジェクト22356が存在します。

【タルワー級諸元】(前ロット艦)
基準排水量:3,620t 満載排水量:4,035t 全長:124.8m 幅:15.2m 喫水:4.5m
巡航用ガスタービン機関DS-71(18,000馬力)×2基 高速用ガスタービン機関DT-59(39,000馬力)×2基
航続距離:4,850海里/14ノット、1,600海里/30ノット 乗員:180名、内士官18名