リナカフェ閉店、お疲れ様です

 2011年12月25日。リア充にとっては唯のクリスマスですが、一部の怪しいガジェッターにとってはちょっと特別な日です。
 そう。CAFFE SOLARE(カフェ・ソラー)のリナックスカフェ、通称リナカフェ閉店の日です。

 自分は関西在住という事情も手伝って秋葉原にもリナカフェにも行ったことはありません。ましてや、開店当時の2001年12月5日に仮に関東に住んでいたとしても来店してたことは絶対に無かったでしょう。しかし、リナカフェは多くの人の出会いの場であり、そこで出会った人々は濃い体験をし、オフ会の食事会場となり、PCの修理をしたり、買ってきた携帯電話の開封をしたり、イエデンワで電話を書けたり、コンピューター関連のイベントが有ったりと、多くの人達がそこで楽しい時間を過ごし、電源乞食をして、Wi-Fiアクセスポイントにタダ乗りをして過ごしてきた場所でした。

 「ここは円卓。死人に口なし。」「電源乞食をして”生き残れ”・・・それが交戦規定だった。」リナカフェ店内に存在するコンセント付きの丸いテーブル・・・通称”円卓”。電源の確保をめぐってあちこちの廃人が集まる場所。一時は”円卓怖い”と写真付きで呟けば50RTは堅いと言われた、リナカフェの政治的・軍事的・経済的強大さの象徴。円卓の常連は円卓の鬼神円卓の奇人と呼ばれたという・・・(嘘)。

 休日にTwitter廃人の入店始まる突発オフ、店内にあふれる無線LANアクセスポイント、壊れるトイレ、一瞬で埋まるコンセント、溢れかえる人間・・・とてもまともな人間な人間の集まる所ではないように見えたものの稀にカップルが紛れ込んで平然としている恐ろしい一幕も観察されたようです。最近でこそ電源フリー、公衆無線LANあり、の場所も珍しくなりましたが開店当初こそ珍しい場所であったことは推測に難く有りません。そこで創りだされた自由な雰囲気が人を呼び、水だけで一日粘る乞食を呼び・・・そうやってリナカフェという場所が形成されていったのでしょう。ただ電源・インターネットが使えるだけなのではなく、堅苦しくない雰囲気で似た趣味の人と出会える、というのがリナカフェの最高のところだったのでは無いでしょうか。もちろん、行ったことのない私にはわからないことですが。

 電源乞食に居座られると、経営がどうのこうのなんて考えたくもありませんが、リナカフェ閉店の直接の理由はWindows XP SP2で構築したレジシステムのOSサポート期限切れだということです。「SP3を入れるとブルースクリーンになる。あれがなければ2014年まで戦えたのに」とのこと。メガネケエスを導入すればあと3年戦えます(起動時の音声をONにすること)。もう一つの主な理由はビルの老朽化に伴う建て替えでしょうか。既にリナカフェ以外のテナントは退去していたようです。

 そんなリナカフェも今日で閉店。リナカフェはイベント”つくもたん リナカフェなう!”で〆られました。リナカフェらしいと言えます。つくもたんかわいいよつくもたん。そのリナカフェももう再び開店することはありません。もちろん、ビルが新築された後あるいはWindows XP SP3や店名にふさわしくLinuxでレジシステムが構築されれば再開店されるかもしれません。しかし、どうなるかは不透明です。

 リナカフェ、10年間お疲れ様。また人と人とが集える場所が生まれますように。願わくば、それが再びリナカフェでありますように。そして、メリークリスマス。