空母”ヴィクラマーディティヤ”は2014年2月にインドに到着する

 RIAノーボスチによると、現在ロシアでSTOBAR空母へと改装中の空母”ヴィクラマーディティヤ”は2013年11月15日にインド側へ引き渡され、その後にインドへと回航されるということです。
「インドへ11月15日に引き渡しが予定されている空母ヴィクラマーディティヤ(旧アドミラル・ゴルシコフ)は、2014年2月にはインドへ到着するでしょう」とロシア兵器輸出公社ロスオボロンエクスポルトの局次長ヴィクトール・コマルディンは語りました。「私達は”ヴィクラマーディティヤ”が2月にムンバイの港に到着すると予想しています。」彼はインド主催のNAME EXPO 2013において語りました。
 コマルディンによると、ヴィクラマーディティヤはインド到着までに14地点で寄港をする予定だということです。

(↑改装後の空母”ヴィクラマーディティヤ”)
 旧ソ連キエフ級空母4番艦”バクー”(改名後”アドミラル・ゴルシコフ”)はインド海軍が購入し”ヴィクラマーディティヤ”と名付け、ロシア側がSTOBAR空母化・近代化の工事を行っていましたが各種トラブルにより引き渡しが遅れ2012年時点での報道で「2013年10月〜12月に引き渡し」とされていましたが当時の予定通り引き渡しは行えそうです。”ヴィクラマーディティヤ”の引き渡しの遅れにより現役のインド海軍の空母”ヴィラート”(旧HMSハーミーズ)は艦齢延長工事を行い戦力の空白化を回避しています。
 搭載機はMiG-29Kを予定しており、すでにMiG-29Kはインドで部隊が編成されています。他に早期警戒機としてKa-31を搭載する予定です。インド国産空母として知られる2代目”ヴィクラント”は2013年8月12日に進水していますが、これから艤装が行われるため戦力化は”ヴィクラマーディティヤ”が先になるでしょう。
 ”ヴィクラマーディティヤ”はシーハリアーを主に使用しているインド海軍にとってより強力で大きな行動距離を持つMiG-29Kの運用能力を保持させるという点で画期的です。一方で、もともと計画していた国産空母との兼ね合いの問題もありますがロシアとの軍事的・政治的繋がりを強化する道具としても”ヴィクラマーディティヤ”は効力を発揮していると言えます。MiG-29Kについては大元の運用国であるロシアにおいても現時点ではSTOBAR運用する予定であり、最初から想定された方法で運用されるという事自体が一種の強みでもあります。