中国海軍は南西諸島付近で訓練を行った

 本当は昨日の中に書くつもりだったけど、ネタが無くなることを予想してこんなこともあろうかと取っておきました。

 (統合幕僚監部報道用資料より)
 4月10日(土)午後8時ごろ、海上自衛隊第6護衛隊(佐世保基地)所属の駆逐艦”ちょうかい”及び第5護衛隊(舞鶴基地)所属の駆逐艦”すずなみ”が、沖縄本島の西南西約140kmの南西諸島を東シナ海から太平洋に向けて東南方向に航行する中国海軍の部隊を確認しました。部隊を構成する艦は以下の通り。
*ソブレメンヌイ級駆逐艦2隻 (艦番号137「福州 」・139「寧波」)
*ジャンウェイⅡ級フリゲート1隻 (艦番号522)
*ジャンウェイⅠ級フリゲート2隻 (艦番号541・542)
*キロ級潜水艦2隻
*フーチン級補給艦1隻 (艦番号882)
*ダーラン級潜水艦救難艦1隻 (艦番号332)
*トゥーヂョン級艦隊航洋曳船1隻
 (合計10隻)
 これらの艦艇群は、4月11日に、沖縄南方海域において洋上補給を行っています。
 さらに、ソブレメンヌイ級2隻とジャンウェイⅡ級フリゲート1隻そしてジャンウェイⅠ級フリゲート2隻は4月7日から9日にかけて東シナ海中部において艦載ヘリの運用訓練を行っていまし。統合幕僚監部は4月8日には、「すずなみ」に水平距離で約100ヤード・高度約100フィートまで接近した艦載ヘリもあったとしており、報道用資料内では「このような飛行は艦艇の安全航行上危険であると認識している。」と中国海軍に警告を与えています。

(↑過去に撮影された艦番号137のソブレメンヌイ級駆逐艦「福州」)
 ジャンウェイ級フリゲート各型には艦載機としてZhi-9Cヘリを2機搭載でき、ソブレメンヌイ級にはZhi-9C又はKa-28を1機搭載できます。そして、少なくともフリゲート駆逐艦の内一隻はKa-28を搭載していました。恐らく正規に搭載が可能となっているソブレメンヌイ級2隻の両方かどちらかです。
 また、浮上航行するキロ級潜水艦の写真を海自(恐らく護衛艦すずなみ)が捉えているので、艦隊の速度はキロ級の水上最高速度の10ノットに制限されていたでしょう。キロ級が潜水すれば17ノットを出すことができますが、いずれにせよバッテリー節約のため潜水した場合でも全速航行はしないはずです。