はやぶさの大気圏突入とカプセル確認(突入直前〜突入時の映像まとめ)

 まだ引きずりますともええ。引きずりますとも。

 昨日ははやぶさが(節約する必要の無くなった)電力を使って地球を撮影し、最後の仕事となるイトカワのサンプルを収めた可能性の有るカプセルを投下(6月13日19:51)した後に地球の大気圏に突入(22:51頃)しました。相模原管制室ははやぶさとの最後の更新を終えた後は急に閑散とし(USTのカメラだと視野内に5人だけしか居ませんでした)、あとは現地の方々が突入を見守るだけとなりました。おかえり、はやぶさ。ありがとう、はやぶさ

 幸運にも自分は(あんまりスムーズでは無かったものの)はやぶさの突入を生で見ることが出来ましたが、そうでない人のための録画が上がっています。はやぶさが突入するのは2分57秒からです。

 NASAも2245時から10分間ほどの中継を行うとのことでしたが、サイトには入ることすら出来ず見れませんでした。が、Youtubeに上がっています。なかなかの高画質で、こちらは突入するはやぶさをアップで捉えています。藤井旭の〜教室(天体観測教室だったかな?表紙が緑のやつ)に「人工衛星の突入」と題して複数の写真が掲載されていましたが、それを彷彿とさせる映像です。先端が緑色っぽく光ってるのは大気中の酸素が奮起されて光っているからでしょうか?(そっちには)素人なのでなんにもわかりませんが。なんとなく2006年頃(はやぶさイトカワに到達したのもこのころでしたね)に地球を騒がせたシュワスマン・ワハマン第3彗星(73P)を派手にしたイメージです。

 JAXAの光学観測陣も動いていました。こちらが円周魚眼レンズによる全天写真、そしてこっちは対角魚眼レンズによる拡大写真です。円周魚眼の方はあまり目立ちませんが、共にある程度の露出時間(おそらく1分〜2分程度)をかけているので背景の星が流れています。現地は南半球のオーストラリアなので天の川銀河の中心方向が良く見えます。

 そしてはやぶさが最後の力を振り絞ってとった地球の写真。「乱れてるがな」とか言わないであげて。やればできる娘なんだから。
「地球か・・・・なにもかもが懐かしい」とは生き返る前の沖田艦長の弁。

 さて、投下されたカプセルですが、「もしパラシュートが開いていなかったら、ビーコン出す前に地表に激突しているはず」なのでビーコンの発信が確認できた時点で投下成功だったということ。日本時間6月13日23時56分にはカプセルを確認、無事でした。損傷なし!おめでとう!あとは中身の問題だけどまあこればっかりはどうにも。真田さんに期待。カプセルが投下された地区は(F-111使いの)豪空軍も使用する領域、アボリジニーの聖地でもあるということで、豪州側にはアボリジニーとの折衝も含めていいろいろとお世話になったようです。ありがとうございます。

 ま、何はともあれ無事だったということです。アメリカのニューホライズン計画が成果を結ぶのは当分先のことだろうしなぁ。