ロシアの実地戦略演習「ヴォストーク-2010」で潜水艦索敵訓練が行われた

 6月28日から行われているロシアの実地戦略演習「ヴォストーク-2010」ですが、6月30日(木曜日)から対潜索敵訓練を行ったようです。なお、ヴォストーク-2010は7月8日に終了します。

(↑ウダロイ1型)
 「木曜日に日本海で仮想敵の潜水艦の索敵攻撃訓練が始まりました。」と太平洋艦隊のスポークスマンはノーボスチに伝えました。「太平洋艦隊の大小の対潜艦は木曜日に日本海へ索敵に乗り出しました。対潜艦は敵潜を検出し破壊します。対潜艦が潜行中の潜水艦を捜査し破壊するには海軍の対潜哨戒機にも助けてもらいます」と彼は注意を促しました。実弾演習は7月5日からなので今回の訓練は仮想的なものです。

 ヴォストーク-2010では4つの演習海域で訓練が行われます。7月4日にはメドヴェージェフ大統領が北方艦隊旗艦ピョートル大帝に座乗して海上演習を視察・観閲する予定です。演習は何も海軍の艦艇だけに限定されるものではなく、航空部隊や海兵隊なども参加する多角的な演習です。対潜・対空・対艦攻撃訓練や揚陸訓練も行われます。スポークスマンは「揚陸艦、対潜艦、高速ミサイル艇を含む30隻以上の戦闘艦が参加します」と述べています(航空機も70機ほど参加します)。また、密漁船への対処云々(ロシア国境警備庁も絡んでる模様)も行われるということですが、これでまた日本の北方漁業の漁船が拘束されるのでありましょうか・・・・。

(↑対潜哨戒機 Tu-95F。後ろのF-15スクランブル機でしょう。)

 対潜攻撃は水上戦闘艦だけでやるには厄介な部分を多く含むので、対潜ヘリや対潜哨戒機の助けを借りることで難易度を下げることが出来ます。対潜艦といえばウダロイ級ですが、原文ではいつもの「大型対潜艦」ではなく「大も小も」といったようなニュアンスを含んでいたので「対潜艦」という表記にしておきました。