ロシアは正式にミサイル防衛システムに誘致される

 アメリカとNATOは正式に欧州のミサイル防衛システムにロシアを迎え入れることをリスボンNATO首脳会議で決定したようです(ノーボスチ)。

 「私たちの提案するミサイル防衛システムは、前のシステムと異なって、ヨーロッパと合衆国(ヨーロッパ全体と合衆国の全体)を保護して、同盟を保護するでしょう。」とNATOアメリカ常任代理人イヴォ・ダアルダー氏は語りました。彼はNATO加盟国がアメリカのMD計画を承認したことは首脳会議の成果のうちもっとも重要なものの一つだと述べ、「彼がミサイル防衛システムを確立する際にNATOと協力するよう誘われるでしょう」と付け加えました。「私たちは、NATO領土を保護すると決めました、そして、この決定の一部として、ロシアがミサイル防衛の範囲でNATOと協力するよう誘います」。この提案は明日正式にロシアへ提示され、NATO/アメリカ側はロシアがこれを受け入れると予測しています。「過去、ミサイル防衛の問題は我々の関係を複雑にしましたが、現在では協力へ向かいつつあります」と彼は締めくくりました。

(↑ロシアのS-400対空ミサイル射出車)

 フランス等がロシアに接近して「欧州のミサイル防衛システムに参加しなイカ?」と話を持ちかけていましたが、早くもNATO側は受け入れ合意に至ったようです。以前はミサイル防衛システムの配備に不快感を示し対抗処置をも辞さないという態度を示していたロシアですが、オバマ政権になってからの関係の融和、環境の変化といった要因でこのような形に動きました。以前ならこのミサイル防衛システムも主にソ連/ロシアに向けられていたのでしょうが、今更といえば今更ですが中東方面に向けられるようになったとは時代の変化を感じますね・・・・・(しかもロシアと協力なんて!)。地上発射型のSM-3とS-300VとかS-400の共演になったりするのかな?(夢想)