2011年最初の”ブラヴァー”SLBM試射は初夏に行われる

 モスクワ熱工学技術研究所のブラヴァーミサイル開発責任者で元同研究所総取締役のユーリー・ソロモノフがタス通信に伝えたところによると、2011年最初のテストは6月末以降に行われるだろうということです。(flot.com)

 「来年の早いうちに発射が予定されている4〜5つのロケットがブラヴァーの海軍への採用を決定するだろう」ユーリー・ソロモノフは語りました。また、この件に関して海軍最高司令官ウラジミール・ヴィソツキー(Владимир Высоцкий)は今年春の段階でテストが再開できる可能性を否定しませんでした。

 ブラヴァーの試射は現在合計14回行われうち7回が成功しています。前回の試射は2010年10月29日に行われ成功し、続くテストが12月17日に予定されていてその試射ではブラヴァーの為の戦略原潜”ユーリ・ドルゴルーキー”(プロジェクト955)が使用される予定でした。しかしこの日の試射は白海凍結の為中止されました。冬の時期に白海が凍結することは珍しいことでなく、ブラヴァーの海中からの試射はこの為冬には行われていません。試射の再開は例年6月下旬ごろからですが、その時期を巡っては”3月以降に再開される””1月か、あるいは、白海の結氷が解ける初夏には実施できる”などと報道されることもあり、結局は海面の状態次第です。ロシア海軍としては是非ともこの新型ミサイルを今年中に就役させたいようなので海面状態が良好であれば初夏を待たずに試射を再開する可能性もあります。ですが、洋上発射・水中発射においてミサイルが6月28日より早く発射されたことは今までにありません。なお、先ほど挙げた1月と3月の例は2010年の試射再開の時期を巡っての報道で、結果としては10月7日に試射が行われました。ただし夏の森林火災の影響で延期したとされているため実際は夏頃に試射を行うつもりだったようで、2010年3月の時点の報道では”6月下旬に試射を行う”と変更されています。なんども繰り返しますが、試射再開は基本は6月下旬以降であり、それより早くに試射を行う可能性もある程度は存在するということです。