ウクライナ潜水艦”ザポリージャ”のテスト第一段階が終了した

 去年末からテストを行っていた唯一のウクライナ潜”ザポリージャ”のテストの続報(flot.com)

 インタファクス通信国防省のプレスリリースを引用してウクライナが潜水艦のテストの第一段階が成功裏に終わったと報じました。潜水艦は係留テスト第一段階を終えそれと並行して推進器のテストが行われていたようです。さらにこのテスト中に力音響ステーションと通信機器を整備・更新したとされています。テストの第二段階では兵器システム類のアップデートを予定しており”ザポリージャ”は単に復帰されるだけではなく戦力として扱える性能が付与されることになります。ウクライナ国防省は2月15日までに係留試験をすべて完了し洋上試験への準備に入ることを予定しています。洋上テストは2011年5月31日までに完了する見通しです。

 ”ザポリージャ”はフォックストロット級(プロジェクト641)でロシア海軍黒海艦隊時代はB-435と呼称されていました。今回の復帰に向けた一連の修理は単なる復帰のためだけの物ではなく潜水艦の近代化も含まれていると言えます。現在フォックストロット級を保有している国はウクライナリビアで、いずれの国でも長らく潜行したことはなく実質的には潜水艦として稼動してないと言えるでしょう(リビアでは潜行はしていないものの運用はされているようです)。インドではカルヴァリ級として運用しており、最近まで2隻が練習潜水艦として在籍していましたが2010年6月25日に”S40 ヴェラ(Vela)”が退役し、最後の”S42 ヴァグリ(Vagli)”も2010年9月12日に後を追うように退役しました。フォックストロット級はもはや時代遅れの艦で余裕のある国は新型艦への更新を行ってます。
最後にソ連で建造されたプロジェクト641の潜水艦はインド海軍から退役した”(flot.com英語版) ”ロシアは、ウクライナ潜水艦の修理に協力する ”(ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課)