ロシア海軍は2隻のミストラル級の母港を検討する

 フランスで建造されるロシア向けミストラル級2隻の配備場所についてロシア海軍が検討を行っているとインタファクス通信が伝えたようです(flot.com)

[ミストラルはセヴェロモルスク・ウラジオストクに配備される可能性がある]

 スタッフ代表は北太平洋の艦隊本拠地を訪問し、ヘリコプター揚陸艦を配備するための状態と条件を検討してきました。母港として検討対象に上がったのはセヴェロモルスク(北方艦隊)とウラジオストク(太平洋艦隊)ですが、両港にはミストラルのような艦を係留するための埠頭を整備するべきだと専門家は指摘しています。さらに、対潜・対空防衛がミストラルには必要です。配備先としてセヴェロモルスクとウラジオストクが現時点で確定したわけではありません。
 

 現在唯一稼動状態にあるイワン・ロゴフ級の”ミトロファン・モスカレンコ”がセヴェロモルスクに、現在保管艦状態の2番艦はフォーキノに居ますが、ミストラルに最適な・より近代的な埠頭を整備するのでしょう。フォーキノ(アブレーク湾)とウラジオストックの軍事区画は別物ですが、ウラジオストクに”埠頭がない”訳ではありません。ただし、アブレーク湾近郊のデュネイには”超大型の浮きドック”があります。また、太平洋艦隊の揚陸艦部隊である第100揚陸艦旅団はフォーキノに配備されています。恐らくミストラル級も”ウラジオストクに配備”と言いつつもフォーキノに配備されるのではないでしょうか(もちろん”本当のウラジオストク”に配備される可能性もあります。この推測は根拠が前例しかありません。ちなみに北方艦隊の第121揚陸艦旅団はポリャールヌイに配備されています)。揚陸艦として運用する場合は護衛艦も当然必要になります。また、”配備先は確定していない”とされてますが、過去のイワン・ロゴフ級の配備から推定できる港自身の能力や兵力投射の都合から考えて両港への配備されることは不自然ではないでしょう。

(↑フォーキノのイワン・ロゴフ級2番艦”アレクサンドル・ニコラエフ”)