海軍大将ラジミール・ヴィソツキーが建造中の”アドミラル・ゴルシコフ”を訪問する

 RIAノーボスチ:「海軍の最高司令官は、ロシアのサンクトペテルブルクで船舶の工事の進捗状況を確認」
 http://rian.ru/defense_safety/20110204/330350464.html

 ロシア連邦海軍最高司令官の海軍大将ウラジミール・ヴィソツキーは金曜日にサンクトペテルブルグに到着したと海軍公式代表者と国防大臣は発表した。「海軍の最高司令官は造船工場を訪問し、この合弁会社で詳細に船舶の工事の進捗状況を検査した。」彼は言いました。

 


 ここで言う船舶とはプロジェクト22350の”アドミラル・ゴルシコフ”の事です。同艦はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィ(第190造船所、サンクトペテルブルク北方造船所とも)で建造され、去年に進水しました。コルベットのステレグシュチィ級(プロジェクト22380)もここで建造されており、かつてはソブレメンヌイ級(中国向けも含む)を大量建造していました。
 ゴルシコフ級はロシアが久々に建造する自国海軍向け大洋ゾーン艦(外洋作戦艦)です。小型艦(排水量2000t程度のステレグシュチィ級など)や輸出用の艦は若干数建造してきましたが、自国用の艦、しかも最低で20隻の大量建造を計画している艦は久しぶりです。ステルス性を重視したデザイン、VLS対応型中距離防空SAM、射程20kmの対潜ミサイル、超音速対艦ミサイル、フェーズドアレイレーダー、ステルスシールド型艦砲など近代的な装備を有します。旧西側の同クラスの現行艦の装備と比較しても見劣りしない装備と言えます。また、かつての艦とは異なり1艦で多目的な任務をこなせる汎用艦です。
 ロシアはさらに排水量8000tクラスの駆逐艦を建造する意向で、ウダロイ・ソブレメンヌイ両級に加えゴルシコフ級・新駆逐艦・新空母が新しいロシア機動艦隊を構成することに成ります。
 本艦の派生型というより原型艦ですが、インドのタルワー級フリゲート(1135.6号計画艦)が存在します。さらに、タルワー級はクリヴァクIII型国境警備艦がベースです。なお、タルワー級はVLSではなくシングルアーム式のSAM発射機を搭載します。また、ゴルシコフ級をベースとした輸出型多目的フリゲートプロジェクト22356”も計画中です。

(↑ヨーシュ用VLS
【主要目】満載排水量4500トン・全長 130メートル・幅16メートル 吃水4,5メートル・速力29ノット・乗組員210名

【兵装】A-192型130mm砲 1基・対艦ミサイル3M55 「オーニクス」8基(インドと共同開発のブラモスの可能性あり)・対潜ミサイル複合体「メドヴェドカ-2」8基・防空ミサイル複合体「改ウラガン(ヨーシュ)」(36セルのVLSの1セルに1基ずつ格納)・艦載ヘリ