MiG-29KUBが墜落した

 RIAノーボスチ及びDefenseNewsによると、インドへ輸出する為に生産されたMiG-29KUBが墜落したとのことです。(ノーボスチ/DefenseNews)

 MiG-29KUBは6月23日のモスクワ時間16時43分、南部連邦管区のアストラハン州の都市アフトゥービンスクから約43kmの地点でレーダーから消失し、墜落しました。
 「機体は破壊され、搭乗員2名は行方不明です」広報担当者は語りました。

 DefenseNewsの記事によると、ロシアはこの墜落の原因が解明されるまでMiG-29K/KUB全機を飛行停止にするとのこと。インド海軍関係者は「インドが受領した5機のMiG-29Kが飛行停止になることもありうる」と述べています。また、ロシア軍の高官は「墜落事故が航空機の信頼性を示すように、追加のMiG-29K受注に影響が出ることを懸念している」と語っています。

 墜落の原因が例え搭乗員のミスであったとしても、ロシア機につきまとうあまり良くないイメージが復活することを恐れているのでしょうか。MiG-29Kのハードウエア自体はそれなりに枯れていますし(一応Su-33と競合したときのMiG-29Kがベースですし)大したことにならないで欲しいものですが。
 この一件で躓いた場合、ロシア海軍がSu-33の後継に導入を予定しているPAK FAとMiG-29Kのうち片方の導入に支障が出る可能性があり、またインドでも空母更新が実質的に停滞することに成ります。PAK FAも2号機が墜落したと言われてますが、試作機段階のものと製品とはまた影響が違いますからね。なお、元の記事では盛んにMiG-29Kと連発していますが、よくみると”MiG-29Kの練習機型”と書いているので”MiG-29KUBの1機が墜落し搭乗員2名が生死不明”です。

【MiG-29K/KUB諸元】
全長:17.32m 全高:4.73m 翼幅:11.36m 翼面積:38平方フィート
搭乗員:1名(MiG-29K)/2名(MiG-29KUB)
海面高度での最高速度:時速1500km 最高速度:2450km
戦闘行動半径:700km 航続距離:2230km
最大上昇限度:18000m 上昇速度:19800m/分
ハードポイント数:8(MiG-29は6) 固定装備:GSh-301 30mm機関砲
搭載兵装:AAM×6(R-60M/R-73RDM2/R-27TE1/R-27RE1/R-77RVV-AE)
     対地攻撃兵装Kh-29/Kh-31A2またはP2/KAB-250KR誘導爆弾/FAB-250自由落下爆弾/FAB-500自由落下爆弾
     対艦攻撃兵装Kh-35
     ECMポッドエルタEL/L-8222
レーダー:ジュークME