ロシア太平洋艦隊と北方艦隊が大規模演習を行う

 ロシア海軍太平洋艦隊の艦艇4隻が宗谷海峡を通過し、他に20隻が宗谷海峡を目指して航行していると速報が入りました。この演習に関しては確かロシアは危険海域を指定しており、実弾演習の可能性があります。

 これに関してはFlot.comの記事が詳細を伝えています。
 ソロコフ大将指揮下で親衛巡洋艦ワリャーグ”、大型対潜艦”アドミラル・ヴィノグラードフ”、大型対潜艦”アドミラル・トリブツ”、ソブレメンヌイ級”ブィーストルイ”などが太平洋北部で演習を行います。防衛省からの詳細な発表はありませんが、おそらくこの4隻が速報で伝えられたものでしょう。
 この演習は様々な脅威に対処するために部隊を幾つかに分けてグループを作り、洋上における様々な脅威を排除するための訓練です。この演習は艦艇以外も参加し、例えば対潜哨戒機は水上艦艇を援護し、仮想敵の潜水艦の検出を試みます。
 なお、この演習に関しては実弾射撃を匂わせる記述があり、それが夜間演習となる可能性があります。
 流氷に脅かされず存分に艦を振り回せるこの時期は演習に絶好のチャンスで、補給艦(そしておそらく潜水艦も含んで)50隻以上の艦船と50機以上の航空機、1万人以上の兵士と民間人が出席し、東部軍管区も関与するとのこと。
 このあと、一部のロシア艦は南下して日本と合同演習を実施し舞鶴に寄港、後に米海軍とグアムで合同演習をするそうです。(一応なソース)

 一方、北方艦隊では立体的な兵力展開・指揮を目的とした演習が行われています(flot.com)。

(↑アドミラル・チャバネンコ)
 演習には陸海空から様々な部隊が参加し、例えば海軍では空母”アドミラル・クズネツォフ”や大型対潜艦”アドミラル・ウシャコフ”、ウダロイII級の”アドミラル・チャバネンコ”が参加。空軍からはTu-22MとTu-95。陸軍は該当軍管区が参加しました。
 9月8日にこの演習でミサイルの実弾射撃が行われ「高い命中率を誇った」とのこと。また、この記事では ”ミサイルの発射を行うには、その安全性に焦点を当てた。バレンツ海での戦闘の演習を行うエリアは、実施に閉鎖された。”とのことで、やはり太平洋艦隊でも実弾演習があるとみることが出来ます。北方艦隊の演習は来週まで続くとのこと。