カスピ海小艦隊は2011年末までに二隻の新しい艦を受領する

 2011年末までに、就役目前の警備艦”ダゲスタン”(プロジェクト11661K/ゲパルト型)と砲艦”ヴォルゴドンスク”(プロジェクト21630/アストラハン級・ブヤン型)がカスピ海小艦隊で就役する予定のようです。(flot.com)

(↑ゲパルト型警備艦一番艦”ダゲスタン”)
 警備艦”ダゲスタン”は以前書いたようにゲパルト型警備艦の二番艦です。計画から就役までに時間がかかりすぎて陳腐化してしまっていますがロシア国内向けに4隻とベトナム海軍向けに2隻が起工・引渡しされています。
 砲艦(哨戒艇)”ヴォルゴドンスク”はステルスデザインの砲艦で、主火器がA-190 100mm単装砲というまさに砲艦です。カスピ海小艦隊向けに7隻が予定されています。艦の名前もそれに因んでカスピ海周辺の地名が使われています。

 カスピ海小艦隊は現在ゲパルト型一番艦”タタールスタン”を旗艦として運用中です。同艦隊は2003年にタタールスタンと三隻の揚陸艦を受領しています。2011年〜2020年の防衛計画によれば、カスピ海小艦隊は16隻の新しい軍艦を受領し、うち5隻はブヤン級になる予定。カスピ海は油田によって現在緊張状態にあることはダゲスタンの記事で書いていますが、軍にとってはゲパルト型のような重兵装の艦よりもある程度小回りのきいて密輸船対策から非常時の交戦までこなすことのできるブヤン級は非常にありがたい存在でしょう。

(↑ブヤン型哨戒艇
【諸元】プロジェクト21630 ブヤン型砲艦(哨戒艇
排水量:550t 速力:28ノット 兵装:A-190 100mm単装砲×1 AK-306 30mmガトリング砲×2 14.5mm機関銃×2 ”グブカ”近接防空用ミサイル複合体×1 120mmロケット砲×1

 ちなみに、ブヤン級1番艦”アストラハン”のアストラハンは先日MiG-29KUBが墜落した州です。