インドネシアはロシアから6機のSu-30MK2を購入することに合意した

 12月6日、インドネシアランカウイ島で行われている軍事展覧会LIMA-2011でロシア代表団はインドネシアにSu-30MK2を新たに供給する事を発表しました。正式な契約への調印は2011年内に行われます。(ノーボスチ)

(↑MK2のベースモデルのMKK)
 契約額は5億ドル以上と見積もられていますが、戦闘機が一括現金購入されるかは不明です。以前購入されたSu-30の代金は分割払いされています。

 インドネシアは既に10機のSu-30を保有しています。2003年〜2007年に6機のSu-30MK2を、2009年に4機のSu-30MK2を受領しました。また、2010年にはSu-27SKMを3機取得しています。今回の6機を合わせればSu-30MK2は16機、フランカーは全部で19機です。

(↑Su-30MKM)
 インドネシアフランカーを追加購入して空軍戦力を増強するようです。十中八九、対中国を見据えてのことでしょう。今回購入するSu-30MK2はNATOが呼ぶところの「フランカーG」で、中国海軍航空隊も装備しています。MK2は中国空軍の装備するSu-30MKKをベースにC4ISTAR能力の付与と精密誘導兵器の運用能力改善を図ることで長距離攻撃性能を高めたタイプです。また、少なくとも中国海軍に配備されている機体は対艦攻撃能力の向上がなされているとのこと。
 Su-30MK2は相互データリンクシステムを搭載しており、限定的な早期警戒システムを構築することができます(本家ロシアのSu-30とかイランのF-14みたいな)。また、本型は高解像度な偵察情報を取得できるM400偵察ポッドを搭載できますがインドネシアがこれを保有しているかどうかは不明。Su-30MK2は空中給油に対応しており、インドネシア保有するC-130の一部は空中給油を行えるため長期間の戦闘行動も可能。

 インドネシアは戦闘機として現在導入途中のSu-30MK2とSu-27SKM、F-16初期型を10機有しています。さらに現在ではF-16C/Dの購入も検討されており、防空能力と攻撃能力ともに整えています。東南アジアでは安くてそれなりの性能があって航続力も長くアビオニクスもそこそこなマルチロールファイターであるSu-30系列は大人気です。