USSR様のIndustar 50-2 with NEX-5 その1

 ここでは主にロシア海軍の動向を中心に記事を書いてきたわけですが、よくよく考えてみればロシア製はおろか旧ソ連(USSR)製の製品なんぞ身の回りにはなかったのです。評判はあまりよろしくないもののズヴェズダのSu-37のプラモは欲しいし(ウクライナ製だけどね)、KMZの双眼鏡とかも欲しいけどカールツァイスのはおろかNikon製すら持ってないのに何を抜かしているんだと、ね。まぁVixenあたりのでもいいから7×50の双眼鏡はひとつ手に入れておきたいところ。

 で、何か旧ソ連なりロシア製なりの使える品物をゲットしようと思い立ったところ、なんの因果かうちにはNEX-5があるじゃないですか。値崩れを待ってようやく買ったNEX-5NEX-5マイクロフォーサーズといえばオールドレンズ!
 フォーサーズ機だとバックフォーカスの都合で無限遠が出なかったりするけどEマウント機やマイクロフォーサーズなら無問題。ということでオールドレンズをそういったカメラにつけて楽しむのがが昨今のトレンドなわけですが、せっかくNEX-5 が手元にあるのですから怪しげなロシアのレンズを買って楽しもう、そうしよう・・・というわけで

”Industar 50-2”!!ちなみにIndustarは”インダスター”と読みます。細かいスペックは横においておくとして、焦点50mm、開放F値3.5のパンケーキレンズです。マウントはM42。シリアル番号によれば1984年製だそうで、Macintoshと同じ年齢ですね。

NEX-5につけたところ。Eマウントの16mmのパンケーキレンズよりもはるかに小型です。マウントがM42(つまりマウント部分の直径が42mm)なので比較すると小さいのは当たり前ですが、口径も小さいのでそれなりに感度を上げないと結構ブレます。

左がEマウントの標準ズームレンズの”SEL1855”で右が八仙堂のマウントアダプターをつけたIndustar 50-2。パンケーなのでこれも当然なのですが非常にコンパクトで常用にはコンパクトで便利そうです。ただ、50mm(換算75mm)という中望遠気味な画角がその場合はややネックになりそうです。

こうして見ていると、パンケーキレンズの割には大きめな印象を受けるかもしれませんが、大きいのはマウントアダプターで、レンズはこんなに小さいです。

3.5とか4とか5.6とか書いてあるのが絞り調整リングです。こんな場所にあるので当然絞り変更は面倒です。撮影中、構図を崩さずに絞りを変えるのは(少なくともこの個体では)不可能なので、レンズの口径の小ささも手伝って常時開放で今のところ使っています。絞り調整リングの向こうにある緑色で∞だの20だの10だのを書いているのがピント調整リングです。こちらのヘリコイドは非常にスムーズに動きます。”書いてる”と便宜上表現しましたが、文字は彫り込んであります。フィルターのネジも切ってありますが、これに合う大きさのものを見つけるのは困難な模様です。

 さてさて、このレンズ、ツァイスのTessar(テッサー)という設計(というかブランドというか)のコピー的な何かで、「やや淡泊でくすみのある濁り気味の描写」などと評されています。カールツァイスのテッサー50mm F2.8なんかは鋭い描写の”鷹の目レンズ”などと称されます。(ちなみに鷹の目・・・”イーグルアイ”は単に鷹の持つ目という意味だけではなくイディオムとしての”鋭い目”といった意味もあり、Ace Combat ZeroのAWACSコールサインの”Eagle Eye”もただ単にF-15との関連ではなくそういう意味があるのではないかと思っています。伝説の冥府の番犬”ガルム”の結末と”ガルム隊”のCypherとPixyの迎える結末とかを見ていると当時のProject Acesのセンスには恐れ入るばかりです。)
 噂のガルム隊・・・じゃなくてくすみっぷりはいかほどのものなのか。作例は次回に回したいと思います。ちなみに、このIndustarもKMZ製です。