Kindle Paperwhite買ってみた

 のでレビュー。発表初日に予約してたからか、Amazonの言ってきた「12月に入ってからになるよ」に反して11月19日にサクッと到着。買ったのはWi-Fi版で、一緒にケース(青)とiBUFFALOの保護フィルムもセットで合計12k程。

 
 以下、感想など。
 サイズは意外と小さい。今まで有象無象のタブレットを見てきたりやKindle DXの巨体を想像していたりすると肩透かしを食らうレベル。小さくて、軽く、頑張ればケースをつけた状態でさえ片手でつかめる。だから多分iPad miniより小さい。もちろん軽い。ディスプレイは6インチだけど、日本語を読む場合でも十分な大きさと解像度を持つ。文字はくっきりと綺麗で、”超解像度が高い”とまでは言えないかもしれないけど不満は全くない。Kindle Storeにおいてある著作権切れか何かの0円の本と、手持ちの自炊済みの本(もちろんPaperwhiteに最適化済み)を表示させてみれば一目瞭然。自炊済みも悪くはないけど、さすがに劣ってしまう。とはいえ、読んでて嫌になる程ではない。自炊派にはKoboとかReaderの方が便利かもしれないけど、Kindleでもまあやっていける。自慢のバックライトは、なるほど、画面下部はややムラがある。しかし構造上仕方ないといえば仕方ないし(確か発光部がそこにあるとかなんとか)、よほど神経質でなければ気にするほどではない。
 分厚さはAmazonの公称値で9.1mm。1cmを切っている。十分薄いから指でも十分つまめる。誰もそんな事しないだろうけど、軽さも相まって摘んだままでも本を読める。ケースをつけたら分厚くなるけど、全く問題はない。ただ、元々が薄いだけに少し残念。
 Amazon純正ケースはiPadの風呂蓋ことSmart Coverから、”風呂蓋の切れ込み”をなくしたものと同等。開けば電源がONになるし、閉じればOFFになる。電子ペーパーのリフレッシュレートが低いから電源ONにしてから画面が呼び出されるまでややタイムラグはあるけど不満になるほどではない。ただ、寝転がってカバー付きのPaperwhiteを使うと、カバーの蓋が垂れてきて鬱陶しい。かと言って丸裸で持ち歩くのも怖い。
 iBUFFALOの保護フィルムは可もなく不可もなく。特に不便なことはない。もちろん、アンチグレアで、読書を妨げない。ただし、純正ケースを買うなら運搬中の画面保護はケースが果たしてくれるから買う必要はないかもしれない。
買う前は散々迷ったWi-Fi版か3G版か、ということについてはあっさり決着がついている。Kindleアプリ自体は画面の小さいXperia mini pro以外の全端末に入れているものの、手軽に持ち運べてすぐ読み始められるKindle Paperwhiteがあればあえて他の端末を使おうとは思わない。外出先で本をバンバンDLするようなひとでなければ、3Gの使い道は書籍のブックマークの同期しかない(Wikipediaを使おう、という素晴らしい心がけの方は居るかもしれないが、よっぽどの専門書かキワモノの本でも読まない限り内臓のデジタル大辞泉か英和・英英辞典で十分だと思う)。となれば、3G版を選ぶ理由はない。正確には、”Wi-Fi版でも不便はない”というべきかもしれない。多少値段が高くとも、選択しが多いことはいいことだから。
 
 Amazonのギフトカードが3000円からという予想外の事態のせいで、今のところKindle Storeで本の購入はしていない。もっとも、0円のコンテンツだけでもそれなりに遊ぶことが出来るし、自炊本を取り込め人もいるだろうからとりあえずKindleの世界を体験することはできる。驚いたのは、Kindle Storeのコンテンツで、数と比較的幅広いジャンルが揃っているのには目を引かれる。紀伊國屋書店だとかがやってるあのなんだか間の抜けたような名前の(失礼)電子書籍マーケットに、果たして「 日露戦争 (山崎雅弘戦史ノート) 」が、「モスクワ攻防戦 (山崎雅弘 戦史ノート)」あるのだろうか(反語じゃなくてそもそも知らないけれど)。あるていどの数と守備範囲の広さがあれば、誰が買っても何冊かは興味のある本があるはずで、そこにみんなが使い慣れたAmazonの決済システムが重なればユーザーが手にしたKindleを一夜にして放り投げてしまうことは少ないのではないだろうか。もちろん、電子書籍リーダーそのものに誤解してる場合は話は別だが、AmazonKindle Storeでも本を買う気がある人ならKindle Paperwhiteは十分おすすめできるものだと思う。SDカードスロットがない、内蔵ストレージが2GBでしかないなど、自炊メインの人にはあまり便利ではない気もするけれど、Kobo Touchなんかよりはシステム面はかなり洗練されているはず(まぁ、Kobo使ったことないんだけど)。大した不満もなく、普通にパッと使える実用的なガジェット、というのが今のKindle Paperwhiteへの印象。
 
 次回は気が向いたらPaperwhite用に自炊本の体裁を整えるコツなんかを。自炊したデータは有っても変換しようとしたときにちょっとした罠があって、嵌りました・・・。
次回に続く