2013年中にSLBM”ブラヴァー”の追加発射は行われない

 RIAノーボスチによると、2013年内にはSLBMブラヴァー”を追加で発射することはないとのこと。

(↑”ブラヴァー”の発射)
 現時点では、作業は前回の失敗した発射―9月6日に北海の”アレクサンドル・ネフスキー”で行われ2分間の飛行を行ったが、ブラヴァーのオンボードロケットシステムに何か不具合があった―の原因を究明している最中です。
ロシア連邦軍産複合体の関係者によると、発射の失敗後に決定された”ブラヴァー”の追加発射は2013年が終わるまでには行われないとのこと。
「私は原因究明のための”篩掛け”のミサイル発射が2013年のうちに行われる事に疑問を抱いています。前回の発射の失敗が引き起こされた原因を探る研究が継続されると考えられます。結論がくだされた時、ミサイルの特殊な諸元のテストを始める事ができるようになるでしょう。」スポークスマンはそう述べました。
 9月6日の北海で”アレクサンドル・ネフスキー”において行われた”ブラヴァー”の発射実験でオンボードされたロケットシステムに不具合が発生しました。その点については、戦略原潜アレクサンドル・ネフスキー”及び”ウラジーミル・モノマーフ”のテストの凍結と追加で5回のブラヴァー発射実験が決定されました。

(↑ボレイ級2番艦”アレクサンドル・ネフスキー”のマーク)
 9月6日のブラヴァー発射失敗の原因は「推進用ノズルの材料に関する製造上の技術的違反」であり、ミサイルに関連したその他のシステムには不具合が無いとRIAノーボスチは報道しており代替措置も取られているとのことです。2013年中に追加発射を行わないのは、ミサイル側の問題や原因究明の為の時間が必要ということも有るでしょうが、恒例のミサイル発射地点である北海が冬の到来と共に気象環境の悪化するということも有るでしょう。ブラヴァーの試射が行われていた頃から、冬〜初夏にかけては潜水艦からの発射は避けられていました。
 また、凍結されている”アレクサンドル・ネフスキー”と”ウラジーミル・モノマーフ”の試験については見直されるという報道もあります。そして近日中にはボレイ級2番艦の”アレクサンドル・ネフスキー”が海軍に引き渡され公式国旗掲揚式典が12月中に実施される見通しです。