ロシア連邦参謀総長は日本を訪問した

 昨日のペレスウェートの宗谷海峡通過記事を書いているときに、統合幕僚監部報道用資料に9月24日付けで「ロシア連邦軍参謀総長の防衛省訪問について」という資料があり、今日(9月29日)にロシア連邦軍参謀総長が日本を表敬訪問したのでそのことについての記事を書きます。

 まず、今回やってきた参謀総長殿はお名前をマカロフ、ニコライ・エゴロヴィッチ(Николай Макаров Егорович)と言います。階級は陸軍上級大将です。今回の訪問では彼は参謀総長としてだけではなく国防相アナトリーセルジュコフの代理も兼ねているようです(あるいは代理として)。統合幕僚監部の資料には訪問目的は”表敬”と記されています。イタルタス通信では統合幕僚長の折木良一陸将や防衛省の高官との会談が目的だということです。

(↑マカロフ、ニコライ・エゴロヴィッチ陸軍上級大将)
 会談ではアジア太平洋地域の防衛上の問題やロシア軍と自衛隊との間での協力の可能性について協議しました。さらにマカロフ上級大将は朝霞駐屯地をはじめとするいくつかの自衛隊施設を訪問したということです。

(↑折木良一陸将)

 日本の主要新聞社のwebサイトではまだ今回の訪問に関する記事が上がっていないようですが、The Voice of Russiaには関連する記事がありました。この時期を書いてる時点で約40分前に、メドベージェフ大統領が北方領土を近く訪問するというニュースが報道され始めました。こちらも一方で重要な問題ですが、ソースは上級大将の訪日とは無関係で、大統領本人が意思を表明しています。尖閣諸島をめぐる中国の横暴な行為について上級大将と論議されたかも気になるところですが、そちらは政治的なルートを通して協議されるべきでしょう。いずれにせよ、中国が日本に対して言う罵り文句はほぼ全てそっくりそのまま中国に返せるほどなので”粛々とした”対応を期待してたのですが・・・・・